イタリアの魅力

イタリアに魅了された女性カメラマンが綴るナマのイタリア

毎回多くの出会いと冒険を楽しませてくれる魅力の国

ホームステイの魅力

初めて海外でホームステイをしたのは高校一年の時、オーストラリアのパースでした。
それから10年以上過ぎ、トスカーナアレッツォでの短期ホームステイ、ヴェネチアでのホームステイと、この歳になっても暖かく迎え入れて貰えるファミリーに出会えたことは大きな宝ものです。

ヴェネチアを離れる最後の夜、いつもは入ってこない飼猫達が次から次へと部屋に進入してきた。気づかず支度をしていて、まるで忍者。
忍びが終わって、チリリンとわざと鈴を鳴らしているのか? 気づいた時には、開けたままになっていたタンスの引き出しに忍び込み、こちらを眺めていたので驚かされる。
別れの挨拶だととらえ、切なさを感じる。

別れ際はついつい涙が出てしまいます。熱くなる胸の内をお互い感じながら、ヴェネチアを出ました。
ホストマザーが沢山の出会いがあって嬉しいけど、別れはいつも寂しいと言っていました。
滞在中は何かと安否を気にしてくれる2人。
外国で頼れる人がいる事はとても心強いです。

出会いと別れの繰り返し、でも人と触れ合う事はやはり楽しく刺激を受けるのです。
そして、また来たいと思わせてくれます。
心の中に沸く人間らしい暖かい感情に満たされることは、心の豊かさと生きる強さを与えてくれます。
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今回3度目になるトスカーナ地方、アレッツォの夫婦も、一泊だけですが、暖かく迎え入れてくれました。
庭木が成長し、時の変化を感じます。

会うたびに少しずつ、どちらの夫婦も歳を重ねた事を感じるのですが、笑顔で出迎えてくれる姿が愛おしく感じます。
アレッツォの2人は縁あって日本人対象のアグリツーリズモを行っています。
退職後に始めたアグリツーリズモ。旦那さんのマリオが家庭菜園をして、奥さんのラファエラがハーブを育て、料理をする。料理が大好きなラファエラからはたくさんのトスカーナの家庭料理を学ぶことが出来ます。

日本人を相手にしているので、日本の文化に興味があり、一度も日本に行ったことはないけれど、日本人が持ってくる日本の味、日本人との交流を楽しんでいるので日本の事にとても関心があります。

そして、私の写真に喜ぶ姿が何より嬉しい。
友達が写真を見て、いい写真だよー!って言って、テラコッタの壁掛けにしてくれたんだよ!って見せてくれました。
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一緒にお昼ご飯を食べていると、テレビで日本の江戸時代の歴史紹介番組が始まりました。その中では、中野竹子を取り上げていました。外国で紹介される日本は、番組構成がなんだか新鮮で、いつもなら関心の薄い私が、すっかり見入っていた事に気がつきます。
一度離れて感じる自分の国への関心。新たな視点がひとつ増えていく。

ホームステイは、その国と自分をつなぐ本当に素晴らしいシステムです。
語学習得にも、文化の習得にも、観光だけでは味わえない経験がいっぱい詰まっています。

これからも、人生を豊かにしていきたいと改めて感じるのです。


因みにアレッツォは、映画ライフイズビューティフルの舞台です。
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ドーモも素晴らしいです。ミサ中でした。
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